サルの集団はただ眺めているだけでも楽しいですが、サルの体だけにあるもの、サルの動きが何を表わしているのかなどを知っていれば、さらに楽しくなります。 そこでサルの特徴をいくつか紹介します。
サルは人間と異なり弁当は持ちませんので、手にいれた食物を大切に仕舞う方法を持っています。それが「ほほぶくろ」です。サルのアゴの両側に袋があり、食べ物をつめ込んでおくことができます。 係員が食事の時間に配っていく餌を、できるだけ口の中にほおばります。 そして内ポケットともいうべきこのほほぶくろに入れておき、あとで口の中に押し出してゆっくりと食べます。
お尻に硬いタコがあり、木の枝や岩の上に座るときに上手に利用します。このタコは生まれつきあるのですが、成長するにつれてだんだん硬く、丈夫になっていきます。 携帯用座ぶとんというところでしょうか。
サルは、手でも足でもモノをつかんだり握ったりできます。 手にも足にも指紋があり、指には平たい爪があります。
赤ちゃん以外のサルの頭の毛はオールバックになっていますが、生後五ヶ月までの哺乳中の赤ちゃんサルだけは、頭の毛は中央から左右に分かれています。子サル誕生の季節は毎年春ですが、来園された際には、子サルの頭に注目して「センター分け」のさるを探してみてください。
生まれる、歩く、上る、だっこ、おんぶ、調べる、試す、叱られる、だだをこねる、集まる、遊ぶ、仲間入り、脅す、いばる、騒ぐ、仲良くする…。 サルは犬や猫と比べるとはるかに高等な動物で、このような行動が見られます。 そればかりでなく、心の動きを表情に出すこともあるのです。
サルは、発する声の種類によって、ほかのサルの声を判断できます。 仲間をつくる時の声、危険を感じた時の声、外敵を追い払う声、助けを求める声、泣き声、悲鳴、甘え声…、いろいろあります。 特に高尾山のサルたちは、自分たちの名前を覚えているため、係員に呼ばれると返事をします。
サルの動作の中でも代表的なものです。 仲の良さを表わしており、”愛情のしぐさ”ととってもいいでしょう。 よくノミをとっていると思われがちですが、これはまちがいです。
子ザルが互いに抱き合って、相手のサルの耳タブをしゃぶるしぐさがあります。